
ドッグフードの価格が次々と改定されている今、2024年の最新情報を正しく把握することが、飼い主にとってますます重要になっています。2023年から続くドッグフードの値上げは、海外製品を中心に多くの銘柄で実施されており、ニュートロやモグワン、ロイヤルカナンといった人気ブランドでも例外ではありません。
輸送費や原材料費の高騰、円安やロシア・ウクライナ情勢など、価格上昇の背景には複雑な国際事情があります。さらに、輸入ドッグフードの一部では欠品や販売終了も起きており、フード選びの選択肢は変化しつつあります。
その一方で、国産で安定供給を続けているフードや、値上げをしない方針を掲げるメーカーも存在しています。また、まとめ買いや定期購入を活用した節約方法、手作り食のメリット・注意点など、ドッグフードのコストに向き合うための知識も必要です。
本記事では、ドッグフードの値上げに関する最新動向と具体的な対策を、わかりやすく整理してご紹介しています。
1.2024年に値上げされたドッグフードの最新情報と背景要因
2.円安や国際情勢がドッグフード価格に与える影響
3.値上げ対策として有効な購入方法や保存の工夫
4.コスパが良く価格維持に努める国産フードの選び方
ドッグフード値上げ 2024の最新動向とは
値上げ予定のドッグフード一覧
現在、多くのドッグフードが価格改定の対象となっています。中でも、モグワン、ニュートロ、ロイヤルカナン、フィッシュ4ドッグなど、知名度の高いブランドでも値上げが続いています。
その背景には、輸入コストや原材料費の上昇があり、価格維持が難しくなっていることが挙げられます。特に海外製の製品は、円安の影響を強く受けやすい状況です。
例えば「モグワン」は2023年12月に約8%の値上げを実施し、ニュートロやユーカヌバは2023年2月に20%近く価格が上がっています。販売終了や一時的な取り扱い中止となったブランドも少なくありません。
価格の動向を知っておくことで、計画的に購入したり、他のブランドを検討する材料にもなります。日頃からフードの最新情報を確認する習慣を持つことが大切です。
ドッグフード値上がりの主な理由
ドッグフードの値上げには、複数の世界的な要因が関係しています。最大の要因は、原材料費とエネルギーコストの高騰です。
近年、新型コロナウイルスの影響でサプライチェーンが混乱し、続いてロシアとウクライナの戦争によって、穀物やエネルギー資源の供給が不安定になりました。小麦やトウモロコシといった主原料の価格が世界的に高騰し、それがドッグフードにも影響しています。
さらに、輸送費や包装資材などの調達コストも上がっており、メーカーとしても価格を据え置くことが難しい状況にあります。
このような背景から、値上げは一時的なものでなく、長期的な価格上昇として捉えておく方が現実的です。
円安と国際情勢の影響について
ドッグフードの値上げにおいて、円安と国際情勢の変動は非常に大きな影響を与えています。特に海外からの輸入品や外国原材料に依存しているフードは、その影響を顕著に受けています。
円安が進行すると、ドルやユーロ建ての仕入れ価格が上がるため、輸入ドッグフードの販売価格も上がらざるを得ません。2024年も日米の金利差が続く見通しで、円安傾向が長引く可能性があります。
一方で、ウクライナ情勢により小麦やトウモロコシ、エネルギー資源の供給に制限がかかっており、物流や製造コストの上昇が世界中で起きています。
こうした情勢の影響を避けることは難しく、安定供給を続けるためには価格改定が必要になるのです。
販売終了・中止のドッグフードまとめ
ドッグフードの中には、値上げだけでなく、販売終了や一時的な取り扱い中止となった製品も少なくありません。これはコストの問題だけでなく、輸送困難や需要減少などが重なった結果です。
例えば「ロータス」や「イースター」など、複数のフードが2022年~2023年にかけて相次いで販売を終了しています。また、「ビゴー&セージ」や「ネイチャーズロジック」などは輸入停止となり、国内での入手が不可能な状況にあります。
こうした情報を知らずに従来のフードを探し続けてしまうと、手間がかかるだけでなく、フードの切り替え時期が遅れてしまう恐れもあります。
日常的に使用しているドッグフードの販売状況を確認することも、飼い主としての大切な管理のひとつです。
高騰する輸入ドッグフードの現状
海外から輸入されるドッグフードは、2024年も引き続き価格上昇の波にさらされています。とくにアメリカやニュージーランド、イギリス製のプレミアムフードは、円安と輸送費の増加によって価格が高止まりしています。
このような輸入品は、高品質で安心して与えられるといった魅力がありますが、価格面では家計への負担が大きくなりがちです。さらに、ロシア・ウクライナ情勢の影響で原材料の供給が不安定になっていることも、価格上昇を助長しています。
例えば、Ziwi PeakやK9ナチュラルなどの人気ブランドでは、価格の上昇に加え入荷自体が不安定なケースもあります。安定供給が難しくなれば、必要なときに手に入らないというリスクも出てきます。
このような背景を理解したうえで、輸入品の購入を検討することが大切です。
値上げしないドッグフードの特徴
値上げが相次ぐ中で、価格を据え置く努力をしているドッグフードも存在します。そうした製品にはいくつかの共通点があります。
まず、国産であることが挙げられます。国内で調達できる食材を使用して製造されているため、為替の影響や輸送コストの変動を受けにくい構造になっています。さらに、広告費を抑えてコストダウンを図るなど、工夫を重ねて価格維持を実現しています。
代表的な例としては「プラぺ」「このこのごはん」「POCHI」などがあり、いずれもヒューマングレードの食材や無添加レシピを採用しつつ、価格を安定させています。
ただし、値上げしていないフードでも、内容量の変更やキャンペーン終了などによって実質的な値上げになる可能性もあるため、購入時には詳細の確認が必要です。
ドッグフード値上げ 2024への対策と選び方
値上げ対策におすすめの国産フード
国産のドッグフードは、価格の安定性や品質の面で注目されています。特に2024年は、輸入フードの高騰により、国産フードへの関心が高まっている傾向があります。
国産の中でも「ミシュワン」や「犬猫生活」は、ヒューマングレードの原材料を使用し、不要な添加物を一切使わない安全設計が特徴です。また、小麦グルテンフリーの設計や、小型犬向けに栄養を調整している商品も多く、家庭犬の健康維持に適しています。
値上げを抑えつつ、高品質を保っているこれらのフードは、価格に敏感な飼い主にとって魅力的な選択肢となっています。ただし、販売は公式サイト限定であることが多く、市販品と比べると入手方法にやや手間がかかる場合もあります。
安定供給とコスパの両立を考えるなら、国産フードの検討は非常に有効です。
まとめ買いや定期購入で節約
価格が上昇する今、ドッグフードをできるだけお得に購入する方法として「まとめ買い」や「定期購入」の活用が挙げられます。これにより、単品購入よりも1袋あたりの単価を下げることが可能になります。
例えば「モグワン」では定期購入を選ぶことで最大20%オフとなり、長期的なコスト削減につながります。さらに、セット販売や大袋販売では、総額としては高くなっても1kgあたりの価格は安くなる傾向があります。
ただし、大容量のドッグフードは酸化のリスクもあるため、消費ペースに合ったサイズ選びが重要です。特に夏場や湿度の高い季節には、開封後の保存方法にも気を配る必要があります。
継続的に購入するフードが決まっている場合は、定期便や大袋購入の利用で、効率よく家計の負担を軽減することができるでしょう。
手作り食を取り入れる際の注意点
ドッグフードの価格高騰をきっかけに、手作り食を検討する飼い主も増えています。しかし、手作り食はメリットだけでなく、注意点も多いため慎重な判断が必要です。
最大の課題は、必要な栄養素をバランス良く摂取させることです。犬にとって重要な栄養素は、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルなど多岐にわたり、それぞれのバランスが健康維持に欠かせません。特にカルシウムとリンの比率や、脂溶性ビタミンの過剰摂取には注意が必要です。
また、調理や保存に手間がかかること、食材の衛生管理も飼い主の負担となる場合があります。毎日の継続が難しい場合は、手作り食をトッピング程度にとどめる方法も検討してみてください。
安全性と栄養のバランスを保つには、獣医師の指導を受けるか、総合栄養食と併用する形がおすすめです。
飼い主アンケートから見る意識調査
近年の物価高騰により、多くの飼い主がドッグフードに対してどのような意識を持っているのかが注目されています。実際に行われた調査では、198人中の大多数が「フードを変更していない」と回答しています。
その背景には、「愛犬の健康を優先したい」「現在のフードに満足している」といった声が多くありました。一方で、価格が倍近くに上がった場合には、フードを見直す必要があると考える人も見受けられました。
このように、わずかな値上げでは変更しないという傾向が強いものの、一定の金額を超えると節約意識が働くという現実も明らかになっています。
また、1ヶ月にかけられるフード代の金額にも大きな差があり、1,000円未満の人から2万円以上の人までさまざまでした。予算と意識のバランスを考慮しながら、自分に合った選択をしている様子がうかがえます。
ドッグフードの酸化と保存方法
ドッグフードは開封後の保存状態によって品質が大きく左右されます。特に大袋で購入した場合、酸化による劣化に注意しなければなりません。
酸化が進んだドッグフードは、風味が損なわれるだけでなく、栄養価の低下や健康リスクにつながる可能性もあります。脂質が酸化することで発生する過酸化脂質は、愛犬の内臓に負担をかける原因になるとされています。
こうしたリスクを避けるには、開封後は密閉容器に移し、できるだけ空気との接触を防ぐことが基本です。冷暗所で保管する、あるいは小分けにして冷凍保存する方法も有効です。
保存状態をしっかり管理すれば、フードの品質を保ちつつ、まとめ買いによるコストダウンも実現できます。長期保存を前提とする場合は、購入前に賞味期限を確認する習慣も身につけておくと安心です。
コスパの良いドッグフードの見極め方
コストパフォーマンスの良いドッグフードを選ぶには、価格だけでなく、内容成分や給餌量を総合的に判断することが求められます。単に安いフードを選ぶと、栄養バランスの崩れや健康リスクを招く可能性があります。
ポイントは、1日あたりの給与コストと、含まれる主原料の質を比較することです。例えば「シュプレモ」や「アーテミス」などは、価格は中程度ながら主原料に肉類を多く含み、必要な栄養素もバランス良く配合されています。
また、獣医師の評価が高いかどうか、添加物の有無、保存料の種類などもチェックポイントです。無添加でヒューマングレードの原材料を使っているフードは、安心感が高い一方で価格が上がる傾向にありますが、その分健康面でのメリットも期待できます。
フード選びに迷ったときは、実際に試せるサンプルを取り寄せてみると判断しやすくなるでしょう。
ドッグフード値上げ2024の背景と影響 まとめ
- 人気ブランドでも2023年〜2024年にかけて価格改定が相次いでいる
- 値上げは主に原材料費やエネルギーコストの上昇が原因
- ロシア・ウクライナ情勢が価格高騰に拍車をかけている
- 為替の影響による円安も輸入ドッグフードの価格上昇要因となっている
- 輸入品の一部では供給不安や欠品も発生している
- 販売終了・販売中止のフードもあり情報収集が重要
- 国産フードは比較的価格が安定しており選択肢として有効
- プラぺやこのこのごはんなど、値上げを抑えている製品もある
- 定期購入やまとめ買いでコストダウンを図ることができる
- 大袋購入時は酸化を防ぐ保存方法の工夫が必要
- 手作り食には栄養管理の難しさや衛生管理の課題がある
- 愛犬の健康を最優先に考える飼い主は価格に関わらず継続購入している傾向がある
- アンケートでは約9割が値上げ後もフードを変更していない
- コスパを考える際は価格だけでなく成分や給与量も比較すべき
- サンプルを活用して愛犬との相性を確かめることが無駄な出費を防ぐ手段になる