
2024年に入ってから、キャットフードの価格がじわじわと上昇していることに気づいた方も多いのではないでしょうか。原材料の高騰や円安の進行、さらに輸送コストや製造費の増加といった要因が重なり、多くのメーカーで値上げが続いています。特にロイヤルカナンなどの大手ブランドや、プレミアムキャットフードではその影響が顕著です。
また、キャットフードだけでなく、猫砂などのトイレ用品にまで値上がりの波は及んでいます。一方で、定期購入やまとめ買い、国産フードへの切り替えなど、少しの工夫で費用を抑える方法もあります。この記事では、キャットフード値上げの背景や今後の見通し、さらに節約に役立つ具体的な方法まで詳しく解説しています。
1.キャットフードが2024年に値上げされた主な理由
2.海外製と国産キャットフードの価格動向の違い
3.節約のために活用できる購入方法や工夫
4.値上げしないブランドや製品の見つけ方
キャットフードの値上げ2024年の背景とは
・原材料価格の高騰による影響
・為替変動がキャットフード価格に及ぼす影響
・ロイヤルカナンなど大手メーカーの値上げ状況
・輸送コストの上昇と物流事情
・プレミアムキャットフードの価格上昇要因
・猫砂を含むトイレ用品の値上がり傾向
原材料の高騰が止まらない理由
キャットフードの値上げが続く最大の要因の一つが、原材料の価格高騰です。
これは、世界的な気候変動や戦争などにより、農作物の供給が不安定になっていることが影響しています。
特に猫用フードに多く使われる鶏肉、魚、小麦、トウモロコシなどの価格が上昇しています。これにより、メーカー側は製造コストを吸収しきれず、やむを得ず値上げに踏み切るケースが増えています。
例えば、2022年以降のウクライナ情勢は世界の穀物市場に大きな打撃を与えました。また、気候変動による干ばつなどの自然災害も、農作物の収穫量を減少させています。
一方で、消費者としてはこの流れをすぐに止めることは難しいため、価格の上昇を理解した上で、他の商品との比較や購入方法の工夫が必要になります。原材料価格は今後も不安定になると考えられており、継続的な情報収集が求められます。
為替レートの変動が与える影響
円安が進むと、海外製のキャットフードや原材料の価格が大きく影響を受けます。
輸入品の多いペットフード市場では、為替レートの変動がそのまま販売価格に反映されやすいのです。
日本で流通するキャットフードの多くは、海外から原料または製品として輸入されています。円の価値が下がれば、同じドル価格でも円換算で高くなるため、価格の引き上げが避けられません。
たとえば、2024年には1ドルが150円を超える円安が発生し、多くのペットフードが値上がりしました。この傾向は2025年も続いており、今後の動向にも注目が集まっています。
ただし、円安はすぐに解消されるものではなく、急激な変化にも対応しづらいため、消費者側は国産品への切り替えや価格の比較が重要になってきます。
ロイヤルカナンなど大手も値上げ
ロイヤルカナンをはじめとした大手ブランドも、例外なく値上げを実施しています。
これは、原材料や物流コスト、人件費の上昇といった、さまざまな要因が重なった結果です。
具体的には、ロイヤルカナンは2023年2月に一部商品の価格を最大15%引き上げました。さらに2024年には、製造・輸送コストの高騰を理由に再度の価格改定が行われ、今後も継続的な値上げの可能性があります。
このようなブランドの値上げは、品質維持や安全基準の強化に必要な措置とも言えますが、家計への影響は無視できません。
また、大手ブランドは安定供給の面で信頼がありますが、価格がネックとなり、継続購入が難しくなる家庭もあるでしょう。
こうした状況では、代替フードの検討や、定期購入・割引制度の活用が一つの対策になります。
輸送コストの増加も無視できない
キャットフードの価格に大きな影響を与える要素の一つに、輸送コストの上昇があります。
とくに輸入品を中心とした商品では、燃料費の値上がりや航路の混乱が深刻です。
近年、紅海の航行危機や海賊行為、戦争などにより、ヨーロッパからアジアへの船便に遅れやコスト増が発生しています。これが、最終的に商品価格へ転嫁される形となっています。
たとえば、2024年以降は海上保険料の高騰や長距離ルートへの切り替えにより、物流費が従来よりも数十%高くなる事例が出ています。輸送にかかるコストが1割上がれば、小売価格にもしっかり影響します。
特に高品質な海外製フードを好む家庭では、この点に注意が必要です。価格の変化に気づかず継続購入すると、知らないうちに出費が膨らむリスクがあります。
プレミアムフードが高騰するワケ
プレミアムキャットフードの値上げ幅が大きいのには理由があります。
主に、品質基準の高さや原材料の厳選、製造工程の安全性がコストに直結しているためです。
高級フードには、無添加・グレインフリー・高タンパクといった特徴があり、使用する原材料もオーガニックやヒューマングレードなど、特別なものが選ばれます。これにより、一般的なキャットフードよりもコストがかかり、価格が高くなるのです。
さらに、輸入フードであれば為替や物流の影響を受けやすく、二重のコスト増になります。2024年には一部のプレミアムフードで10〜20%の値上げが見られました。
ただし、プレミアムフードには健康への効果やアレルギー対策といったメリットも多いため、価格だけで判断せず、必要に応じて取り入れることが大切です。
猫砂の価格も一緒に上がっている
キャットフードと同様に、猫砂の価格も値上がり傾向にあります。
背景には、主原料の価格上昇や物流コストの高騰、エコ素材への切り替えなどが挙げられます。
ベントナイトやシリカゲルなどの原料は、海外からの輸入が多く、為替の影響を受けやすい素材です。加えて、燃料費やパッケージコストの増加により、製品価格全体が押し上げられています。
最近では、環境意識の高まりからリサイクル素材を使った商品も増えていますが、これらは通常の猫砂よりもやや高価です。つまり、品質向上や環境対応のコストが価格に反映されているのです。
節約の工夫としては、ホームセンターのPB商品を使ったり、セール時にまとめ買いをする方法があります。ただし、品質を下げすぎると猫の健康や清潔面に悪影響が出るため、慎重な選択が求められます。
キャットフードの値上げ2024年への対策
・キャットフードを安く買うための工夫
・定期購入とまとめ買いのメリット
・国産フードへの切り替え利点
・海外製フードの値上げ事情と背景
・値上げしないブランドの見つけ方
・トイレ用品の節約方法と選び方
賢い購入方法で節約するコツ
キャットフードの価格上昇に対応するためには、購入の仕方を工夫することが大切です。
同じ商品でも、買い方によっては数百円から千円以上の差が出ることもあります。
まず、複数の通販サイトや実店舗の価格を比較して、最もお得なショップを見つけましょう。特に、送料無料ラインやポイント還元率の違いも含めて総合的に判断することがポイントです。
さらに、楽天やAmazonのような大手通販サイトでは、定期的にセールやクーポン配布が行われています。これらを活用してまとめ買いをすることで、通常よりも安く手に入るケースが多くあります。
一方で、安さだけを重視すると賞味期限が近い商品や保管状態が悪いものに当たる可能性もあるため注意が必要です。価格と品質のバランスを考えながら、信頼できる販売店を選ぶようにしましょう。
定期購入とまとめ買いの活用術
フードの費用を抑える方法として、定期購入やまとめ買いを利用するのは非常に効果的です。
どちらも割引や送料無料といった特典が付くことが多く、家計の節約につながります。
定期購入は、一定の間隔で自動的にフードが届く仕組みです。買い忘れを防ぐだけでなく、5〜15%の割引が適用されることもあり、非常に便利です。とくにAmazonでは定期便割引が充実しており、価格の安定も見込めます。
一方で、まとめ買いは単価を下げられる点がメリットです。大容量パッケージを購入することで、1パウチあたりの価格を抑えることができます。ただし、保存方法には工夫が必要で、湿気や酸化を防ぐため密閉容器などを活用しましょう。
両者には利点がありますが、使い切れずに無駄になるリスクもあるため、消費ペースを把握した上で利用するのが理想です。
国産フードに切り替えるメリット
海外製キャットフードの値上がりが続く中、国産フードへの切り替えは有力な選択肢となります。
その理由は、円安や関税の影響を受けにくく、比較的価格が安定しているからです。
さらに、国産フードの中には添加物を使用せず、素材にこだわった製品も増えており、品質面でも高く評価されています。とくに「レガリエ」や「YumYumYum」といったブランドは、国産ならではの安心感があります。
一方で、国産品でもプレミアム系は値段が高めの傾向があるため、予算に応じた商品選びが必要です。また、食いつきが悪くなる場合もあるので、少量パックから試すのが無難です。
このように、国産フードは価格の安定性と安全性を両立できる点でメリットが大きく、特に継続的な値上げに悩んでいる方にはおすすめの選択肢です。
海外製フードの値上げ率と現状
海外製キャットフードの値上げ率は、国内製品に比べて高くなる傾向にあります。
これは為替の変動、物流費の上昇、関税政策など複数の要因が重なるためです。
とくに2024年以降、円安の影響で1ドルあたり150円を超える状況が続いており、輸入フードは軒並み価格が上昇しました。さらに、トランプ関税の影響もあり、アメリカからの輸入品に対する追加税がかかっています。
例えば、「ロイヤルカナン」「カナガン」「アカナ」などの人気ブランドでも、1kgあたりの単価が1割〜2割ほど上昇していることがあります。
ただし、値段が高くなったとしても、これらのブランドは成分の質や製造基準の高さで評価されています。したがって、品質を重視する場合は、定期購入やセールの活用を通じて、できるだけ出費を抑える工夫が必要です。
値上げしないブランドを探すには
キャットフードの価格が上昇するなかで、値上げしていないブランドを探すことも一つの対策です。
少数ながら、2025年も価格据え置きを継続しているブランドもあります。
例えば、イオンのプライベートブランド「トップバリュ」は、食料品・日用品を含む多くの商品で価格を維持・一部値下げしています。このようなPB商品はコストを抑えつつ、必要な栄養をカバーできる点で人気があります。
ただし、価格が安い分、品質や原材料に制約がある場合もあるため、成分表示の確認が不可欠です。また、プレミアムブランドと比べて嗜好性が低いと感じる猫もいるため、相性を見ながらの選択が必要です。
このように、価格安定を重視する場合には、プライベートブランドや国産スタンダードフードを中心に探すのが効果的です。
トイレ用品なども併せて節約を
キャットフードだけでなく、猫砂などのトイレ用品にも目を向けることで、出費を大きく抑えることができます。
日々使う消耗品の節約は、年間を通してみると大きな違いになります。
最近は猫砂も値上がりしており、特に高吸収タイプやエコ素材の製品は価格が高騰しています。そのため、コストパフォーマンスを意識した選び方が求められます。
具体的には、ドラッグストアやホームセンターのプライベートブランドを活用したり、セールやポイントアップ期間を狙ってまとめ買いするのが有効です。オンラインストアでも割安な大容量パックが販売されていることがあります。
ただし、あまりに安価な製品を選ぶと、消臭力や吸水性に不満が出ることもあります。結果的に使用量が増えてしまうこともあるため、性能と価格のバランスを見極めることが大切です。
キャットフードの値上げ2024年 今後の対策まとめ
- 原材料費の上昇がキャットフード価格に大きく影響している
- 円安が進み輸入フードの仕入れ価格が高騰している
- ロイヤルカナンなど主要ブランドが段階的に値上げしている
- 紅海航路の混乱などで輸送コストが増加している
- プレミアムフードは品質の高さゆえに特に値上がりしやすい
- 猫砂やトイレ用品も原料価格の上昇で値上げ傾向にある
- 複数ショップを比較して最安値で購入する工夫が必要
- セールやキャンペーンを狙って購入するのが効果的
- 定期購入は割引や送料無料などの特典が多い
- まとめ買いで単価を下げられるが保存方法に注意が必要
- 国産フードは価格安定性と安心感の両方が得られる
- 海外製フードは為替と関税の影響を強く受ける
- 値上げしないブランドやPB商品を選ぶことで負担を軽減できる
- トイレ用品は性能と価格のバランスを見て選ぶべき
- キャットフード選びでは健康とコストの両立が求められる